2016.09.02 【164日連続投稿】
最近、新しい本を読まなくなりました。
今は、手元に持っている本を何度も読んで深めていきたいと思っています。
今読んでいる本は、こちら。
「賑やかな孤独」という1節の中で引用されていた、茨木のり子さんの詩が1番今日書きたいことでした。
一人でいるのは 賑やかだ
賑やかな賑やかな森だよ
夢がぱちぱち はぜてくる
よからぬ思いも 湧いてくる
エーデルワイスも 毒の茸も
一人でいるのは 賑やかだ
賑やかな賑やかな海だよ
水平線もかたむいて
荒れに荒れっちまう夜もある
なぎの日生まれる馬鹿貝もある
一人でいるのは賑やかだ
誓って負けおしみなんかじゃない
一人でいるとき淋しいやつが
二人寄ったら なお淋しい
おおぜい寄ったなら
だ だ だ だ だっと 堕落だな
恋人よ
まだどこにいるのかもわからない 君
一人でいるとき 1番賑やかなヤツで
あってくれ
茨木のり子『おんなのことば』「一人は賑やか」より
一人でいることが淋しいと今までは思っているときもありました。
賑やかに楽しく居られる時は、誰かと一緒にいるときだと思い込んでいました。
だから、一人でいるときは淋しく、心が不安に駆られることがありました。
でも、本当はみんな孤独。
孤独は一人の人間としてあるということ。
だから、この世に誰一人として孤独を感じない人はいない。
誰かといないと淋しいのは、自分への嫌悪と他者への依存かもしれないです。
だから、淋しい人同士が集まったらなお淋しいわけなんですね。
自分で歩き、相手も歩く。
その歩幅が合えば、一緒に居られる。
歩幅を合わし続けるのは、いつか疲れる。
自分は自分の歩幅を自覚しているからこそ
相手は相手の歩幅があることに気づく。
異なる歩幅である者同士が無理に合わせることなく、離れることもなく、歩み寄り続けるのが愛なのかもしれないと思いました。
おわり。