2019.02.26 【1067日連続投稿】
「十七世紀になって、狂気はいわば非神聖化される。(略)狂気に対する新しい感受性が生まれたのである。宗教的ではなく社会的な感受性が。狂人が中世の人々の風景の中にしっくりなじんでいたのは、狂人が別世界から到来するものだったからである。いま、狂人は都市における個人の位置づけにかかわる『統治』の問題として全景化する。かつて狂人は別世界から到来するものとして歓待された。いま、狂人はこの世界に属する、貧民、窮民、浮浪者の中に算入されるがゆえに排除される。」
『狂気の歴史』
健常と異常が分かれるという概念は最初からはなかった。
なぜ生まれたのか。
そこを見なければ、健常と異常が区別される世界を受容することもできないのではないかと思うようになってきました。
おわり。