名前?苗字? ひろやすの生き様ブログ

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読物つれづれ no.13 〜野口晴哉『風邪の効用』〜

2018.01.16  【665日連続投稿】

 

読物つれづれとは、私が読んだ本の記録として、感想・気づき・印象に残った箇所の紹介をするものです。

 

13冊目は、『風邪の効用』(著:野口晴哉)です。

 

風邪の効用 (ちくま文庫)

 

 この本のタイトル違和感が最初にありました。だって、風邪の「効用」ですよ。効用っていうと、薬の効き目だったり、温泉だったりで見かける言葉で、体にいいことのニュアンスで使われるものだと思います。それが風邪に使われているとは、なんともおかしいと私は思っていたのです。

 

 ということで、この本を読んで今まで私が知らなかったけど、この本が言うことで「なるほど」「そうだったとは」「謎すぎる」と思うことを5点に厳選して紹介したいと思います。

 

・風邪を引くと、鈍い体が一応弾力を恢復するのです。だから血圧が高い人は低くなってくる。血圧が低くなるというよりは血管が柔らかくなってくる。(なるほど)

 

・風邪をどう経過するかということが最も重要な問題になる。風邪はそういうわけで、敏感な人が早く風邪を引く。だから、細かく風邪をチョクチョク引く方が体は丈夫です。だから私などはよく風邪を引きます、ただし四十分から二時間くらいで経過してしまう。クシャミを二十回もするとたいてい風邪は出て行ってしまう。風邪を引いた時のクシャミというのは一回毎に体中が弛んでいく。慣れているから自分で判るのです。(謎すぎる)

 

・最近の病気に対する考え方は、病気の恐ろしいことだけ考えて、病気でさえあればなんでも治してしまわなくてはならない、しかも早く治してしまわなければならないとかんがえられ、人間が生きていく上での体全体の動き、或いは体の自然というものを無視している。仕事のために早く治す、何々をするために急いで下痢を止めるというようなことばかりやっているので、体の自然のバランスというものがだんだん失われ、風邪をスムーズに経過し難い人が多くなってきました。(なるほど)

 

・私はよく「風邪がうつるといけないから、うつりたくない人は同じ部屋に寝れないこと」などと、特にお嫁さんの風邪などにはよくそれを言いますが、風邪というものはうつらないのです、本当は・・・。けれども一人で寝かせないと弛まないので、それで“うつる”ということを便宜的に使っています。(そうだったとは)

 

・風邪を引いたからお風呂の入り方を訊いているかと思うと、そうではなく「風呂を止めた方がいいのか、止めない方がいいのか」と相談されるので、おかしくて仕方がない。風呂の入り方次第で、風邪は風呂に上手に入りさえすれば簡単に抜けるのですから・・・。(そうだったとは)

 

これは一生、お世話になる本だと感じました。

これを読んで、これまで日頃からシャワーで済ませていましたが、お風呂に入るようになりました。

 

おわり。