名前?苗字? ひろやすの生き様ブログ

「ひろやす」と聞いて、名前だと思われる方が大半です。

本日のつれづれ no.1004 〜無意識と意識の間には...〜

2019.01.21  【1031日連続投稿】

 

 マルクスは人間は自由に思考しているつもりで、実は階級的に思考している、ということを看破しました。フロイトは人間は自由に思考しているつもりで、実は自分が「どういうふうに」思考しているかを知らないで思考していることを看破しました。自分がどういうふうに思考しているか思考の主体は知らない、という事実をもっとも鮮やかに示すのがフロイトの分析した「抑圧」のメカニズムです。

 ある心的過程を意識することが苦痛なので、それについて考えないようにすること、単純に言えば、それが抑圧です。フロイトはこのメカニズムを「二つの部屋」とそのあいだの敷居にいる「番人」という卓抜な比喩で語りました。

 「無意識の部屋」は広い部屋で様々な心的な動きがひしめいています。もう一つの「意識の部屋」はそれより狭く、ずっと秩序立っていて、汚いものや危ないものは周到に排除されており、客を迎えることができるサロンのようになっています。そして、「二つの部屋の敷居のところには、番人が一人職務を司っていて、個々の心的興奮を検閲して、気に入らないことをしでかすとサロンに入れないようにします。」

 フロイトはこの番人の機能を「抑圧」と名づけました。

 フロイトが発見したのは、第一に、私たちは自分の心の中にあることはすべて意識化できるわけではなく、それを意識化することが苦痛であるような心的活動は、無意識に押し戻されるという事実です。私たちの「意識の部屋」には番人が許可したものしか入れないのです。

 この規制は二種類の無知によって構成されています。一つは、「番人」がいったい「どんな基準で」入室してよいものといけないものを選別しているのか、私たちは知らないということ。いま一つは、そもそも「番人」がそこにいて、チェックしているということ自体、私たちは知らないということです。この構造的な「無知」によって、私の意識は決定的な仕方で思考の自由を損なわれています。

 

内田樹『寝ながら学べる構造主義』p.34〜35

 

無意識と意識。

意識は氷山の一角で、人間のほとんどは無意識で行動など決められているとも言われている。

無意識と意識は何で区別されているのだろうか。

無意識と意識の間には、「番人」がいたのだった。

 

とかの有名なフロイトさんは語られている。

 

おわり。