名前?苗字? ひろやすの生き様ブログ

「ひろやす」と聞いて、名前だと思われる方が大半です。

本日のつれづれ no.1217 〜コミットメントについて考えてみた〜

2019.08.23 【1247日連続投稿】

 

「コミットメント」という言葉をご存知だろうか?

英語では「commitment」であり、意味は「責任ある約束や目標や目的に対して積極的に関わる、責任を持って引き受けるという意思表示のこと」になります。

 

私の周囲では1〜2年前に「コミットする」という言葉が流行った。

皆さんはライザップのCMをご覧になったことがあるだろうか。

ちょっと肥満気味の人が出てきたと思ったら、トレーニングをして筋肉質な肉体に変わることを独特なメロディとともに伝えるCMである。

そのCMの最後に「結果にコミットする ライザップ」とあるのだ。

ニュアンスとしては、「結果を出すために頑張る」「結果を出すだめに、努力する」といったことになるのだろう。

 

さらに上位な表現として「フルコミットする」という言葉もある。

 

 

一時期は、「コミットする」って大変だなぁというくらいの認識で、どちらかというと自分はコミットメントの対義語になるであろうデタッチメントである方がかっこいいと思っていた。

 

しかし、作家の村上春樹心理療法家の河合隼雄の対談本の中で出てきた一説で認識が分かりつつある。

河合氏は精神分析家として以下のように言っている。

  分析家というと「中立的」な態度を取らねばならないと考えて、それがどこかでデタッチした姿勢につながってしまう。ところが、自分が分析を受けてみて、分析家がいかにその仕事にコミットしているかがよくわかった。コミットメントなくして分析治療が進むはずがない。そのような姿勢を学んできた、というわけです。もっとも、このコミットメントは、一般が考えるように「なんでもしてやろう」とか「頑張ってやろう」というものではなく、外見的にはむしろでタッチしているかのようにさえ見える。つまり、「静かで深いコミットメント」なのです。

 いまの若い人たちも、この静かなコミットメントということがわかると、それは実に強力な若者のムーブメントにつながっていきそうに思います。頭だけではなく、自分の全存在をコミットさせることを学ぶ必要があります。

 

河合隼雄  村上春樹村上春樹河合隼雄にあいにいく」p.17〜18

 

私が以前認識していた「コミットする」とは、結果的に「他者の評価を手に入れるために頑張る」というようでした。

しかし、コミットメントとは、「自分で決めたことを自分が淡々と行い、ありたい方向に向かい続ける」ということなんだと今は思います。

 

おわり。