2019.10.23 【1308日連続投稿】
よく個性について考えますが、これも一つの考え方だなぁって思いました。
享楽のための語りには、人それぞれに特異なこだわりがあらわれている。
それは、個性のあらわれにほかなりません。
こだわりとは、何なのでしょう。
何かの作品、あるキャラクター、味や色、言葉などへのこだわりをもっている。それがなぜ自分にとって重要なのか、ある程度なら理由を説明できるかもしれません。しかし、こだわりとは、この身体にたまたま生じたもの、何か他者との偶然的な出会いによって生じたものであり、根本的に言って理由がない。こだわりには、人生の偶然性が刻印されている。偶然的な出会いとして、私たちは個性的な存在になるのです。
千葉雅也『勉強の哲学』p.106
この文章から気づいたことは、個性は生まれてすぐにあるわけではないということです。
どんな環境でどんな他者と出会うかで個性は偶然的に生じるものなんでしょう。
だから、人の個性を作り出すことなんてできない。
個性を大事にするとは、個人を大切をするだけでなく、他者の存在を大切にするってことなんだと思います。
おわり。