2017.07.23 【489日連続投稿】
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本日のつれづれ no.480 〜渡辺京二『逝きし世の面影』第6章 -労働と身体-①〜 - 名前?苗字? ひろやすの生き様ブログ
むろん彼は、そのような幼い日におぼえたスイス職人の姿を、いま見る日本人庶民の姿に重ねたのである。「質素であると同時に安易な生活の魅力」とは実にこのようなことを意味した。オールコックが「東洋では時間はけっして高価なものではない」と言い、「まったく日本人は、一般に生活とか労働をたいへんのんきに考えているものらしく、なにか珍しいものを見るためには、たちどころに大群衆が集まってくる」と書いているのは、まさにこの事実に関わる。簡素な生活とは、ゆとりと自主性のある生活ということなのだった。彼が「いそがしそうであるが適度に働く」日本の庶民を、「非常に満ち足りた気さくな人たち」と感じたのである。
渡辺京二『逝きし世の面影』p.236.237
おわり。