2019.12.13 【1359日連続投稿】
インクルーシブ教育。
端的に言うと、障害の有無に関わらず同じ場で学び、障害が理由で学びの機会が奪われない教育の在り方である。
日本では、2010年に文部 科学省において「特別支援教育の在り方に関する 特別委員会」が開かれ,インクルーシブ教育理念 の方向性が示された。
それまでは、障害がある生徒は基本、特別支援学校(養護学校)や特別支援学級にいくことにされていたが、基本は普通級で学ぶ方向にシフトされたのである。
しかし、よくよく見ていくと、合理的配慮をうたいながらも、学校や教員の過度な負担になる場合は、その限りではないというニュアンスも添えられている。
現在、日本では子どもが減少傾向にあるにもかかわらず、特別支援学校または特別支援学級で学ぶ生徒は全国で約15万人で過去最多を更新中である。
相対的にみてみると、特別支援学校または特別支援学級で学ぶ生徒の割合が増えてきていることになり、インクルーシブ教育と逆行してしまっていないか?という声をあげる方もいらっしゃる。
私自身、特別支援学校で2年働いていたこともあり、現場での多忙感や存在の意義を感じ、教育制度で現在の普通級で自分が接していた生徒が一緒に学べるかというと正直「できる」とは言い切れない。
そんな中、海外では、インクルーシブ教育を障害がある人・ない人が一緒に学ぶ環境を限りなく整える、または向かっている国々はある。
例えば、アメリカでは95%の障害がある子どもが小学校・中学校は普通級で学ぶ。
イタリアでは、99%以上が普通級で学び、障害児も健常児も一緒に学ぶことが当たり前。
などなど、日本より進んでいる国もあるわけです。
でも、そもそもなんで「インクルーシブ教育」が必要と言われていて、なぜ一緒に学ぶことが世界的な国連の議題でも取り上げられるのか?
就学時の段階のみに目を向けては、分からない理由があることに、最近気づいたと思う廣安でした。
おわり。