名前?苗字? ひろやすの生き様ブログ

「ひろやす」と聞いて、名前だと思われる方が大半です。

本日のつれづれ no.1408 〜久しぶりにじっくりと本を読みます。松岡正剛『知の編集術』〜

2020.03.02 【1438日連続投稿】

 

「編集」が今年に入って、かなり気になっているキーワードです。

 

そこで、勧めていただいた本がこちら。

 

知の編集術 (講談社現代新書)

著:松岡正剛

『知の編集術』

 

 本書でつかう「編集」という言葉はとても大きな範囲に使われています。

 ふつうは、新聞や雑誌や映像の編集者がしている仕事を「編集」というのですが、ここではそういう狭い見方をしていません。編集をうんと広くとらえている。

 どう広いかというと、人間が言葉や図形や動作をおぼえ、それらをつかって意味を組み立て、人々とコミュニケーションをすること、その全てに編集方法が色々いきているとみなします。だからふだんの会話にも編集があるし、学問にも編集が動いているし、芸能や料理もスポーツも編集されているというふうに見るわけです。

 ただし、そのような編集の方法はふだんは自覚されていないことが多い。われわれは歴史が培ってきた編集の成果に甘んじていて、それを享受するばかりになってしまっているからでしょう。それはそれで便利なのですから、そうやって生活していたり仕事をしていてもかまわないのですが、けれども、いったん何かことがおきると、そうもいっていられません。

 〜中略〜

 たとえば、海外旅行。旅行代理店にいっさいをまかせるならともかく、友達と一緒にパリやニューヨークに初めて行くとなると、いろいろ情報を集め、現地の事情をしらべ、コースを組み立て、時間割から費用配分まで自分たちでやってみることになります。そうすると、だいたいのことがアタマに入ります。これが「編集」なのです。そしてケネディ空港に降り立ったときから、一人ずつの生きた編集が始まっています。

 

松岡正剛『知の編集術』p.4〜6

 

おわり。