2020.05.04 【1501日連続投稿】
久しぶりに、やってきました!
編集稽古の第5弾です。
【編集稽古05】
サッカーやラグビーにはオフサイドと言うルールがある。このルールはスポーツ史上極めて画期的なルールで、ずる(安易な得点)ができないようになっている。また、それによって守備側の戦略もしだいに精巧になってきた(オフサイド・トラップなど)。では、このようなオフサイドに似たルールは、スポーツ以外の社会や慣習の中にもあるだろうか。考えてみてほしい。
オフサイドは団体スポーツのルールの中でも飛び抜けてユニークなルールである。敵方にボールを大きく投げて(蹴って)、それをゴール前の味方の選手が受けてすぐに得点をすることを回避している。
このようなルールに似たものを社会にも見られる。例えば談合やインサイダー取引の禁止等はオフサイドのルールに似ている。ヨーロッパが近親結婚を禁止したのもどこかオフサイドに似ていた。要するに、ある一線に近づきすぎている現象を禁止することによって、その一線の特定の域を保とうとすること、それが社会の負債のルールなのである。今後は、このようなルールがしだいにふえてくるとおもわれる。
松岡正剛『知の編集術』p.67〜68
《本日の晩酌》
休肝日
おわり。