2023.12.20 【2905日連続投稿】
年内に読み切りたい本がある。
積読になっていた『人が助けるとはどういうことか』(エドガー・H・シャイン)である。
年内に読み切りたいと思った一説を紹介したい。
たとえ当面の問題はクライアントが関わらないで解決できたとしても、いずれクライアントは状況に責任を持つことになる。支援者が依存状態を強めてしまうと、のちにクライアントが主体的になることはいっそう厳しいかもしれない。介護のいくつかのケースでは、永続的な依存が適切な場合もあるだろう。家族の乗った車椅子を押したり、かがむことができない人のために、落とした物を拾ってあげたりする場合などだ。しかし、支援の大半の状況では、問題がふたたび起きたときにクライアントが解決できるようにしてやることが目的の一つである。ここにあげたどの事例でも、クライアントの依存心が徐々に薄れさせて、励ましてやる関係にならなければならない。
『人を助けるとはどういうことか』(エドガー・H・シャイン)p.72~73
人を助けるのは介護・福祉だけでの話ではなく、協力関係の原理原則から読み解いていく私が求めていたことのヒントが書かれていそうである。
おわり。