2023.02.09 【2503日連続投稿】
障害がある方の就労支援を仕事にしてから、ますます働くことについて考察を深めていきたいと思っている中で、働くにおいて障害がある方もない方も共通することは何か?と考えます。
その中で、仕事選びは可能な限り出来ることをやったら、あとはタイミングやらご縁など不確定要素によって決まるということだと思っています。
人事を尽くして天命を待つとも言えるかもしれませんが、努力をすれば目標が確実に得られるわけではなく、いい偶然(タイミング・ご縁など)を引き起こす確率を上げるための努力というのがしっくりくるのではないかと思います。
最近、毎日のように私のブログに登場する山口周さんの『仕事選びのアートとサイエンス』にはこのように記載されています。
キャリア論に関心のある方にはすでにおなじみかも知れませんが、改めてここで紹介しておきたいのがクランボルツの研究です。
スタンフォード大学の教育学・心理学の教授であるジョン・クランボルツは米国のビジネスマン数百人を対象に調査を行い、キャリア形成のきっかけは、80%が「偶然」であるということを明らかにしました。
彼はこの調査結果を元に、キャリアは偶発的に成形される以上、中長期的なゴールを設定して頑張るのはナンセンスであり、努力はむしろ「いい偶然」を招き寄せるための計画と習慣にこそ向けられるべきだと主張し、それらの論考を「計画された偶発性=プランド・ハプンスタンス・セオリー」という理論にまとめました。
以来、キャリア論の世界においては、従来のバックキャスティング型のキャリア戦略に代わって、このハプンスタンス・セオリーが主流となっています。
『仕事選びのアートとサイエンス』(著:山口周) p.24
弊社が行っている障害福祉サービスを利用する時には、サービス等利用計画という目標を相談支援員(ソーシャルワーカー)が立案し、行政が承認した上で、施設でも個別支援計画を作成することが求められます。
その時に注意したいことは、目標の扱い方です。
目標通りに進まないといけないわけではなく、あくまでも指針だと捉えて、状況に応じては柔軟に変化させていきます。
的を得た目標を設定することがなによりも重要だと心得ておりますが、それこそ山口周さんの言葉を借りると「いい偶然が起きるための計画と習慣作りのために何をするか?」が的を得た目標なのかと思った次第です。
しばらく、山口周さんブームが訪れます。
おわり。